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キャスターによる床材への影響について教えて下さい。

病院及び、介護施設などで使用されている医療用ベットのキャスターが床材と接触する部分に、膨れや破損が発生する事例が報告されています。従来、こういった事例はエレベーター前など台車が方向を変えることの多い場所や、重量物が頻繁に往来する手術室などで報告された事象でしたが、現在は一般病室でも見られるようになってきています。


独自試験による検証の結果、キャスターにロックを掛けた状態での人の乗り降りによって繰り返し生じる寸動、あるいはベッドの移動旋回等によるねじれの力の発生など、さまざまな要因が複合的に作用したものと考えられます。

この事象につきましては今後も多角的な検証・改善が必要ですが、当面、同様の事象の発生を軽減するために有効と思われる対策を以下にご紹介します。

○商品選定においては、耐動荷重性・衝撃吸収性および使用環境を考慮し、できる限り耐動荷重性能の高い床材をご選定下さい。
○施工の際は、下地が平滑で十分に乾燥した状態であり、十分な強度があることを確認してください。
一般的な下地水分レベルと施工方法の目安の組み合わせは下表の通りですが、特に日常的な重量物の移動・搬送などによる負荷が想定される場所に関しては、下地の水分レベルがグレードIの場合でもより、接着強度に優れるウレタン系、エポキシ系接着剤を適切な塗布量で使用し、十分に圧着してください。


ベットの取り扱いはベットメーカーの定める取扱い説明書の内容に従って正しくご使用下さい。



ベッドのキャスターが接地する部分に当て板を用いることで床材にかかる負担を軽減できます。

ただし、これらの対応も床材の膨れ、破損を確実に防止できるものではなく、あくまでも問題の発生を軽減する方法のひとつとしてご認識下さい

床材に求められる「耐動荷重性」と「衝撃吸収性」の両立は、現時点では非常に困難なものと言わざるを得ませんが、弊社では今後も引き続きこの問題解決に向けた検証や商品開発に取り組んでまいります。


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