「くも現象(シェーディング)」とはカットパイルのカーペットの表面の一部がシミの様に他の部分とは違った色に見え、
字のごとく雲状に見える現象を言います。
施設後2~3週間前後で出始め、歳月とともに広がりますが、品質に問題はなく、
カットパイルの特性上避けられません。
原因はその部分のパイルが他の部分のパイルとは違った方向に寝てしまう為であり、 カットパイルの中でも特に緻密な物や色の濃い物に出やすい傾向があります。 毛の向きを揃えれば一時的に消えるかもしれないがまた発生します。 光の乱反射の影響を受け、見る方向にもよっても見える表情が異なります。 どうしても困る場合はカットパイルを避けた方が無難です。 考えられる原因としては、 ① 床温度の変化 ② 湿度の変化 ③ 空気の流動 ④ 静電気の磁場の変化 ⑤ 「地表放射線」説 と様々な要因が考えられますが、世界的にもくも現象が全く発生しないカーペットの製造法は確立されていません。 【対策】 発生原因、予防方法が、長年の研究にかかわらず、はっきりと解明されていないことも有り、 補修ができないのが現状です。 クリーニング、ブラッシング、濡らすなどしても色むらの補修はできません。 発生場所は不定で、足を踏み入れていない場所でも起こえます。 従って、ループパイルを選んでいただくか、カットパイルであれば、強撚糸のフリーズ糸タイプのものや、 色、デザインの選択により目立ちにくくする方法があります。 |